本日は9月11日(日)、天候は曇り、ススキが風になびき、秋の気配を感じる過ごしやすい一日となりました。
8時40分に遊働楽舎“みちくさ”をオープン、気温は23.5℃です。道の途中で子ギツネが出迎えてくれました。森ともの訪問を予感させる出会いです。
“みちくさ”前の畑にはキクイモの黄色い花が空に向かって咲いています。近くの秋グミは実の生りが悪いようです。クマの餌を心配してしまいます。
今日の“みちくさ”には、多くの森ともの皆さんが立ち寄ってくれました。「森ともの声」ノートにも、足尾の感想を寄せてくれました。
午前中最初の森ともは、東京都のNさんご夫妻です。「初めて足尾に来ました。足尾銅山と松木の歴史を知り、日本の近代化の負の面を体感することが出来ました。ありがとうございました。」
先人の苦労によって森の再生が行われ、今も多くのボランティアの手によって植樹・育苗が行われていることに非常に感動し、森が育っていることの素晴らしさを述べてくれました。
続いて、埼玉県から来た男性3人組です。釣り、温泉、動物ウオッチングが共通の趣味で、今日は動物ウオッチングで松木渓谷を訪れました。カモシカのウオッチングポイントを教えてくれました。しかし、すぐ見つけられるわけではなく、「山の景色を頭に叩き込んでおくことが重要で、動物がいるかどうか景色の変化に気づかない」とその難しさと出会った時の感動を熱く語ってくれました。
「久しぶりに足尾に来て、心と身体が癒され、とても気持ちの良い1日になりました。早朝から野生動物を探してあちこち走り回ってみましたが、残念ながら今日はカモシカ君も、キツネちゃんも、クマさんも姿を見せてくれません。それでも足尾の空気や景色、“みちくさ”さんでの楽しいお話が自分たちを笑顔にしてくれるので、とてもうれしいです。また近いうちにおじゃまさせてもらいます。今日もありがとうございました。(まさる、みつる、天才画伯 山下清(ヒグマ男))
午後になると、渡良瀬遊水地の保全と上流の足尾・安蘇沢での植樹に取り組む「わたらせ未来基金」の皆さん5名が、安蘇沢植樹地の手入れと観察の帰りに立ち寄ってくれました。東日本大震災から5年6カ月が経ち、改めて減災・防災、いのちを守る森の防潮堤の役割の大切さを話されました。
続いて、那須烏山市のKさん。「ジャンダルムに登りました。夏岩は久しぶりでした。今後はカモシカに会いたいです。」
本日最後の森ともは群馬県のKさんです。「今日は久しぶりに散歩に来ました。水の音に、ゆっくりの風に、セミの声に、自然をたくさん肌で感じることが出来ました。また、“みちくさ”でのコーヒーとお話があたたかで、ありがとうございました。」
秋の訪れと共に自然の中で心と身体を癒し、人間も動物の仲間として、森に生かされていることを実感できた1日でした。
昨年9月、「大雨特別警報」が発令された関東・東北豪雨から間もなく1年です。先日9月8日の下野新聞では、「関東甲信地方における毎正時1時間降水量50ミリ以上の年間観測回数を統計処理した結果、回数は100地点、10年間当たりで1.6回増えた」と「非常に激しい雨」が38年間で1.5倍に増加していることを伝えています。また、「宇都宮市の平均気温は100年間で2.1度上昇しており、『温暖化の影響が大きい』と宇都宮地方気象台は分析。」していることも併せて伝えています。
今年8月の台風では、観測史上初という数値が多くの自治体で確認されました。温暖化防止の取り組みは、人々の命を守る急務の課題です。
地球温暖化にNO!森と生きる暮らしを考えていきましょう。
10月23日(日)、南相馬市鎮魂復興市民植樹祭が開催されます。私たち森びとは、いのちを守る森の防潮堤づくりに参加し、市民の皆さんとともに、山と心に木を植えます。
(舎人:松井、清水 本日の放射線量 0.162μsv/h)
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