2018年10月14日 (日)

雄鹿の鳴き声を聞いたこと、ありますか?

今日は午前中、晴れ間も見えて、昨日よりいくぶん暖かい一日でした。静かな松木の渓谷に、オスジカの、縄張りを主張しての鳴き声が時折響くのですが、その声も高低や威勢の良さなどが違っていて、良く聞いていると面白いですね。ちょっと犬の鳴き声に似ているかも。今の時期は恋の時期でもあるそうで、オスジカ2頭が出会うと決闘になるのだそうです。

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今日の最初のお客さんは、アナグマさんでした。こちらに気づいたのか雨粒があたったのに驚いたのか、一瞬ビクッとしてみちくさの縁の下に入って行きました。その後はお構いできなかったのですが、気に入ってもらえたかどうか。

1539508080193_2結構のんきな感じです

1539508112276_2アナグマの顔、みえますか?


その後、足尾でクマ(アナグマじゃないです…)を追っている写真家の横田さんに話を聞く機会がありました。今年はクマが思ったように姿を見せてくれないそうです。いつもならコナラやミズナラの実がなると集まる場所に出てくるのだけれど、それが全く見られないのだとか。もしかしたら長い周期での生活の場所が変わってきているのかもとのこと。その理由が何なのかはわかりませんが、影響のひとつにヒトが関わっているのは間違いないでしょうね。

Img_2509_2クマの糞がおちていた場所。調べたらクリを多く食べていたそうです。

お昼過ぎに、女性4名のハイカーに立ち寄って頂きました。皆さん同級生だそうで、遠目でも賑やかで楽しそうでした。昨年立ち寄ってくださった方もいて、また来てくださるのは嬉しいですね。コーヒーのお礼にとお菓子をいろいろ頂いたうえ、寄附まで頂きました。有り難うございました!

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入れ替わるようにして立ち寄ってくださったのが、トレラン姿の皆さんでした。関東各地から集まったと言う8名の皆さんは、間藤駅から足でやって来て、松木の奥まで行って帰ってきても、疲れた様子も見せて居ませんでした。私たちの話にもじっくり耳を傾けてくださり、有り難うございました!!

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これは先日の台風で、折れてしまったアキグミの木です。

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この木は15年前初めて僕がみてからずっと同じような姿をしていて、シカに食べられたり風に折られたりしながらも、グネグネと幹を延ばして頑張っていたのですが、ついに力尽きてしまったようです。なんとも寂しいなぁと思って良くよく見ると、根元には脇芽がしっかりと顔を出していました。

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このまま順調に成長して欲しいものです。(舎人   塚崎 小黒  本日の線量 0.109μSv)

2018年10月13日 (土)

ゆっくりと秋深まりつつある松木沢

3ヶ月ぶりに足尾に来ました。前回が夏まっ盛りだったこともあり、あまり考えずに少し寒いだろうくらいの考えでやってきたら、いやいや寒い。日光駅に降りたらダウンジャケットの人がいて愚かさに気づきました。みちくさの周りでは、ときおり鹿がとても寂しそうに「キュンッ」と鳴くほかは鈴虫の声が聞こえるばかり。雲が多く時折小雨が降る中だったこともあり、思った以上に寒さを感じた一日でした。

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今日は舎人以外に、2人のメンバーが集まりました。岡部さんは月末に動かすドローンの確認に、清水さんは足尾の庭の水道の整備で、人が見えたときにはみんなで舎人のお手伝いもしてくれました。

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朝一番で、旧松木村の跡地を見に来たという男性が桐生から来て、少し立ち話をして帰られました。その後、足尾に緑を育てる会の方が立ち寄られ、苗木の関係でご挨拶に立ち寄ってくださいました。美味しそうなお菓子を頂いたので、立ち寄ってくださった皆さんと有り難くいただきました。ありがとうございました。

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その後しばらくしてから伊勢崎市から男性が一人。今日は庚申山に行こうと思ってきたがこちらの方に回られたという方で、いろいろ楽しくお話をさせてもらいました。ジャンダルムを見て感動されたとのことです。このあと足を伸ばす?と言っていた庚申山の話も今度聞かせて下さいね。

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続いて埼玉本庄市からの仲の良いお二人。今日は松木村のひとびとがどんな暮らしをしていたのか考えながら歩いてこられたそうです。お二人とはお昼も一緒にたべて楽しい時間を過ごさせていただきました。帰りはかじか荘の温泉、立ち寄られましたでしょうか?

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お昼過ぎに、街で自転車をレンタルしていらしたお二人。NGOでラオスを中心に活動されているという方とそのご友人で、旧松木村の跡地を訪ねてこられたそうです。お休みのときもテーマを決めていろいろな土地を回って思索されている姿にはとても頭が下がります。ラオスは個人的に一番行きたい国でした。これで繋がりができると嬉しいなぁ。

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最後に来てくださったのがジャンダルムを登ってきたというお三方。途中小雨が降ったとのことで、寒くて撤退してきたそうですが、みなさんすごいベテランのようでした。松木の昔の話や中倉山のブナの話などさまざまな方面に興味を持たれていました。以前、良く来てくださる大木さんが置いていかれた写真はとても気に入られたようで、みなさん楽しそうに見ていました。

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今日は事件もなく静かな一日でした。少し時間があったタイミングで臼沢に登りましたが、臼沢の秋はもう少しあとのよう。とはいえ日が落ちるのは早くなりました。秋は深まってきています。紅葉の時期は臼沢が映えますのでその折には是非来てくださいね。(舎人 松村 小黒 本日の線量 0.117μSv)

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Img_2441迫力あります!

2018年10月 8日 (月)

生物社会に生きる人の心構えを痛感した秋の足尾・松木沢

Pa080425  台風一過の真夏日だった昨日とは変わり、寒さと秋雨の中のみちくさでした。みちくさオープン前、周囲を見回すと網に絡まっている鹿を発見。必死に生きていく様子を観ながら、網をカッターで切ってやりました。鹿は、後ろ足を高く蹴りながら松木川の方へ逃げていきました。

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Pa080389  小林舎人と落石の話しをしていると、中倉山登山をしてきた男女の二人組が訪れてくれました。孤高のブナに会ってきたそうですが、下山は道を間違えて松木川上流の6号ダム方面から下りてきました。岩場では苦戦されたそうですが、静かな足尾の山々が好きそうで、「あまり中倉山も観光地化してほしくない」と言っていました。また、鹿は朝の6時頃には網に絡まっていたということでした。その後も数名が下山して行きましたが、皆さん、網に絡まっていた鹿が気になっていたようです。

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Photo_2 鹿の泥風呂?

 曇天のせいなのか、来訪者は少ない日でした。台風の置き土産なのか松木沢の岩山は普段の様子ではない感じです。まだ紅葉シーズンには早いようですが、“森の秋祭り”の準備に入っているようです。木葉が紅色に染めている木々が多くなってきました。

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Pa080412 写真上2枚:みちくさ庭

Photo_3  荒れ地に木を植えている私たちですが、鹿たちにとっては生きる道を塞いでしまっているのかと考えさせられました。生きものたちは越冬準備に入り、実りの秋を堪能しているようですが、その社会に人間の都合が入り込むとその社会はどんなことになってしまうのか、ということを考えさせられた一日でした。

Photo_4  本日の舎人は、小林、塚崎(見習い)でした。放射線線量は0.145μ㏜/hでした。(報告 塚崎)

台風一過、カワニナは猛威に負けず生きていました。

台風25号が温帯低気圧となり北上した7日の足尾は青空が広がり、朝9時の気温は25℃です。日中は28℃まで上がり夏の気温が戻ってきたようです。

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大型台風24号は“みちくさ”周辺にも爪痕を残し、“みちくさ”入口が泥で覆われていました。

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細い取水ホースには砂が詰まり水が出ない状態でした。前日舎人の松村さん、岡安さんも苦労した報告があり、本日舎人当番の小川さんと二人で水源の手直しを行い、細いホースの詰まり箇所の確定とホース内の砂抜きを行いました。ホースを落差の大きい砂防ダム側に下ろすと少しずつ砂が落ち、最後にきれいな水が噴き出しました。自然の猛威と人間の根比べ(こんくらべ)・知恵くらべですね。感動です。ホースを戻し各接続部の確認をすると水が勢いよく流れ安心しました。

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“みちくさの庭”内の池を確認すると土が流れ込んでいました。カワニナが生きているのか心配になりましたが、水が澄んだ後に確認すると土の上に“地図”が出来ていました。目を凝らして良く見ると線が伸びていくではないですか!カワニナが土の上を這ってつくられた“地図”でした。太い線は大きなカワニナ、細い線は足尾で生まれたカワニナです。二度目の感動です。田んぼや周辺の水路に生息する生物ですから少し土砂を被っても地上に出てくるのは当然なのですが、台風被害にも負けずに生き抜く力強さに“ホタルの里”も夢ではないなと感じました。

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中倉山山頂の“孤高のブナ”保護のための土を入れるドラム缶の蓋を、鉄板を加工し2個作ったので合わせてみました。見事にぴったりです。樹脂製のドラム缶用蓋をかぶせれば雨水の浸入も防げます。

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三連休の中日、松木渓谷の自然や生物の観察、写真撮影に訪れた皆さんが“みちくさ”を訪問してくれました。
みちくさ前で一休みしていた家族3人組に声をかけ、みちくさ内でコーヒータイムです。
以前から足尾の自然観察、自然の風景を写真に収めに松木渓谷を訪れているとのこと。
訪問者ノートには『出会いを求めて何度も沢に来ているものです(生物ですよ)。初めてみちくさに寄らせてもらいました。コーヒーごちそうさまでした。イヌワシやクマ、シカさんなどと会える貴重なエリアで活動されているみなさん、頑張ってください!ありがとうございました。(前橋市・Mさん)』と記してくれました。

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二組目は、千葉から来たご夫妻です。松木渓谷散策の帰りに立ち寄りお昼を一緒にいただきました。足尾の緑化の取り組みの話に関心を持って聞いてくれました。活況な日光市ですが、静かな松木でゆっくりと自然を楽しめることも足尾の魅力です。ノートには『奥まで初めて来ました。緑の復起、大変な作業ですがよろしくお願いします』と記してくれました。緑の回復にむけてカンパをいただきました。ありがとうございました。

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その後、何度か立ち寄ってくれている越谷から来た男性が一休みし、動物写真を撮りに松木渓谷に向かっていきました。

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昼過ぎに、大きなカメラを担いだ千葉の田口さんが顔を出してくれました。「写真を持ってきました。」とA4判の写真3枚いただきました。5月に撮ったキツネの親子、ニホンカモシカ、キビタキの写真です。いつもありがとうございます。

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イヌワシの写真が撮りたいと渓谷方面に向かい、帰りに寄ってくれましたが、「今日は暑くてイヌワシも飛んでいなかった」と報告してくれました。臼沢の上空をトンビやノスリが羽を伸ばし上昇気流にのって悠々と飛びはじめ、すかさずレンズを向けシャッターを切っていました。筆者のカメラでは小さくしか撮れませんが、優雅に飛ぶ姿を目に焼き付け記憶に残すことも自然観察の楽しみです。

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トンボが里に降り天敵がいなくなったせいかアブラムシの成虫が風になびくように飛び回っています。中倉山山頂付近は紅葉がはじまり、樹々が少しづつ色づき始めました。臼沢の森も所々に紅く色ずく樹が見えます。秋の夜長を楽しむ虫たちの合唱が始まります。静かな松木の秋を楽しみに来ませんか。多くの方の来舎をお待ちしています。

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本日の放射線量 0.132µsv/h 舎人は小川、筆者清水でした。

2018年10月 7日 (日)

台風の爪跡が痛々しい神無月(10月)の足尾松木沢

Photo  昨日の9時、「遊働楽舎」(愛称:みちくさ)に到着、まず目に飛び込んだのは台風24号が残した爪痕でした。長年、松木沢の生き物の食料であった楽舎近くのアキグミが無残な姿になっていたのをはじめ、あちこちで土砂の流れ込み、大雨の流れで地面がえぐられていました。

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Img_0056 人間が太刀打ちできない自然の力を痛感した連休の「みちくさ」スタートでした。松木村跡地やまわりの山々に秋を感じる紅葉が目に飛び込んできます。そんな中、千葉県から一人旅を楽しむ男性が「松木渓谷まで行ってきます」と歩いていきました。間もなくすると戻ってきましたので感想聞くと、軽装備のため途中で断念し装備を整えて再アタックしますということでした。

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Photo_2  東京から訪れた男性三人は、「当初計画は燕岳でしたがどこを検索しても天候が思わしくないので、やむなくここに来ました」と言っていました。来舎の皆さんからから心温まるカンパをいただきました。ありがとうございました。Img_0061 続いてあいさつしてくれたのは若い三人組、彼等は「ジャンダルムをアックしてきます」と渓谷へ向かっていきました。

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Photo_3  最後の方は、立ち話でしたが福島県白河から訪れた男性。彼は公民館活動の下見できました。当会の理事長は「サンデーモーニング」に主演していた岸井さんでしたよと紹介すると、皆さん知っていました。改めてすごくネームバリユーがあったのだと実感した神無月の一日でありました。写真のアップが

遅れましたことをお詫びいたします。

本日の舎人 岡安、松村 放射線線量は0.103μ㏜/hでした。(報告 松村)

2018年9月30日 (日)

いのちが繋がる!ホタルの舞う松木村に希望を膨らませる。

9月29日、大型台風24号が接近し、前線の影響で足尾は小雨が降り続く1日でした。
足尾ダムから落ちる水量が多く感じられます。足尾ダムのヤマボウシの実をスズメバチがおいしそうについばんでいました。

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“みちくさ”9時30分の気温は16℃と肌寒くストーブに火を入れました。

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今日は生態観察チームの観察会があり、「足尾にホタルを飛ばす環境調査」がおこなわれました。参加した宮原事務局員、山本インストラクターが、栃木県生物多様性アドバイザーの高橋潔さんからゲンジボタルの生態や育て方の講義を受け、ホタルの幼虫の餌となるカワニナがビオトープで生育しているかの調査を行いました。

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雨天でハイカーや釣り人の訪問が見込めないので、調査に同行しました。ビオトープの食害防止ネットを外し、7月7日に放流したカワニナを高橋潔さんが取り出し、生育できなかったものと生育しているものを分け調査をすると、元気に生きているカワニナが次々とビオトープからすくい上げられました。驚いたことに水中に張っていた藻の中から稚貝が発見されました。ビオトープの水を涸らさないように努力してきた舎人・スタッフの苦労に感謝し、命が繋がっていることに嬉しくなりました。

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生態観察チームは生育状況のデータを取り、現在造成中の“みちくさの庭”内のビオトープに放流をしました。ホタルの飛び交う松木村を想像するだけでもワクワクします。

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“みちくさの庭”には、高橋副理事長宅から運ばれたツツジや松、松村宗スタッフが準備した草花などが植えられました。造園作業には栃木県ファンクラブの弘永さんも参加してくれました。

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川のほとりに低木や花木が植えられ、草だけだった“みちくさ”前の緩斜面が、松木渓谷を訪れる方々の憩いの場に変化しようとしています。かつて松木村に暮らした村人を想い、村人の笑顔と色とりどりの草花の蜜を求める昆虫や、鳥類など多様な生物のふるさととなるよう“みちくさの庭”づくりがスタートしました。

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二十四節気では秋分、七十二候では蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)です。この時期は地上で活動していた虫やヘビ、カエルなどが再び土に潜って冬眠の準備をはじめる時期と言われています。森びと広場の作業小屋横に積まれた木の上にクワガタムシ(メス)がとまっていました。これから木の中にもぐり越冬の準備をするのかなと思いました。

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葉が紅くなり始めました。涼しさから寒さに気候が変わると松木の森にも紅葉が訪れます。
気候変動によって「数十年に一度の自然災害」が「数年に数度」の自然災害となり多くの人々が被災しています。緑豊かな山々も深層崩壊し、植生の回復には長い年月が掛かることが予想されます。あらためて、森に寄生してしか生きられない生物の一員としての人間であること。その人間の経済活動によって地球温暖化が進行していることを捉え返さなければなりません。
臼沢の森や松木、民衆の杜は多くの植樹ボランティアとスタッフの育樹活動によって生長し実を付け生物のいのちを繋いでいます。秋の味覚・自然の恵みに感謝し、自然に寄り添う暮らしを心がけたいとおもいます。

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小さい秋を見つけに来ませんか。多くの方の来舎をお待ちしています。

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本日の放射線量 0.121µsv/h 舎人は松井、筆者清水でした。

2018年9月24日 (月)

草木と暮らしてきた懐かしい話が気持ちを和ませる足尾・松木沢の初秋

Photo  日光へ向かう車窓からは黄金色の稲とヒガンバナの赤色が秋の訪れを演出していました。足尾に到着すると、仁平舎人は「みちくさ」周辺の草刈りと枯草を片づけていました。白い雲の中から青空が見える清々しい足尾・松木沢でした。

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Photo_4 キクイモの花

Photo_12  三日連休最後の日の9時を過ぎた頃、ハイカーMさんが「カモシカの写真を撮りにきました」と言って来舎してくれました。彼の家族は植物をはじめとした生物に興味があるらしく、“ウルシとシラキノメ”の違いを教えていただきました。本格的な秋になった頃に来舎したいと言っていました。お待ちしています。

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Photo_6  昼頃になると、足尾グランドキャニオンを見に行った男女4名が来舎してくれました。所沢市から松木沢を訪れたと言う皆さんは「所沢市弓友会」の仲間たち。コーヒーを飲みながら中倉山のブナの話し、落ち葉などによる腐葉土づくりの話し、松木沢に棲む鹿や生き物たちの話しをしながら1930年代の暮らしを懐かしみました。再びお会いできることを楽しみにして別れました。

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Photo_8  午後は、松木沢の草地を歩きながら草紅葉の走りを小さくカットしてきました。イワツバメなのかアマツバメなのかは判明できませんが、虫を追って飛んでいました。たくさん食べて東南アジアへ帰って行くのでしょう。それでは草紅葉の走りと虫たちの様子をご覧ください。

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本日の放射能線量は0.124μSv/hでした。舎人は仁平、高橋でした。 

2018年9月23日 (日)

松木沢での思いでづくり

 今日は、「秋分の日」三連休の中日です。昨日までの天気予報は愚図ついた空模様のなか何とか雨模様から回復傾向の予報となりました。

 どくだみ荘で着替えをして、多くのハイカーとの出会いを楽しみにしていましたが、ハイカーの姿が見当たりません、期待外れとなってしまいましたので。今のうちに、線量を調べるため、Aポイント(看板設置の場所)で計測中に坂本さんとの話の中で、キツネがダムゲート付近で餌をハイカーたちからねだっているとの話となりました。

 戻って来て、排水口の調整(水の調子が悪い)をしていると「クマ鷹はいるんですか」とみちくさに立ち寄ってくれました。カメラで野鳥を撮るために初めて松木渓谷に来たとのこと、残念ながら収穫は無かったようですが、天気も青空が顔を出すようになり、時間を惜しむように楽しんでいました。カンパも頂き、またの再会を約束しながら「また、来てください」との言葉で別れました。

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P9230049  次の方は、「佐野市から来ました」と立ち寄ってくれました。25年前に初めて訪れた松木沢の写真を持ってきました。写真には、ジャンダルムの稜線が写っていました。丁度、みちくさからジャンダルムを見るような角度で写っていました。「その頃は、車が入れました。」と懐かしく思い出していました。

P9230050  次の方は、「奥日光が混んでいたので、久しぶりに松木を訪れました」と言って、みちくさに立ち寄ってくれました。松木の山々の景色は奥日光の景色と負けずに素晴らしいと言っていました。森ともの声には、一度中に入って見たかった小屋です。中がおしゃれなカフェのようでコーヒー頂きましたありがとうございました。と記載されていました。

(本日の放射線量は0.133μSV/舎人は仁平)

 

さわやかな秋の風吹く松木渓谷。実りの秋を楽しむ生き物たち。

9月22日、秋分です。秋のお彼岸の土曜日ですが足尾に向かう道中は所々で小雨が降り、足尾ダムに着くと松木方面は雲がかかっていました。「暑さ、寒さも彼岸まで」と言われますが、ここ数日は低気圧の影響で雨が降り続き寒い日が続きました。

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足尾ダムのハナミズキは真っ赤な実が鈴なりです。秋の恵みを味わおうと昆虫たちが飛び交っています。スズメバチがおいしそうに実をついばんでいました。

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“みちくさ”は9時オープン、気温は20℃。肌寒さをかんじます。
昨日の雨で取水口が砂でふさがれたのか水の出が悪く、松村宗さんが点検に向かいました。しばらくすると勢いよく水が噴き出しました。ビオトープの中ではヤマアカガエルがくつろいでいました。

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午前中は、松村宗さんと中倉山の“孤高のブナ”の根を守るための土袋を入れるドラム缶の加工をしました。ブナの生える北斜面の土壌が崩れてきており登山者の皆さんに協力をしていただきブナの根を保護する活動を準備しています。
ドラム缶は森びとプロの稲葉理事の提供です。発電機のエンジンがなかなか始動せず焦りましたが、プラグの点検を行いエンジンが始動しました。小雨が降ってきたので“うんしゅう亭”での作業を行い、ハンドグラインダーに切断用の砥石をつけ半分に切断。切断部で怪我をしないように仕上げました。底部には、雨水が溜まらないように電動ドリルで12mmの穴をあけました。

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昼を境に晴れ間が見え青空が広がってきました。
13時過ぎに松木渓谷の散策から戻ってきた千葉県柏市のご夫婦が立ち寄ってくれました。
足利市出身の旦那様は若いころアイスクライミングで松木のジャンダルムを登っていたそうです。「友人と“石塔尾根”ルートを登った時には風が強く、10月でも持参したおにぎりが凍った。」と足尾の山の厳しさも教えてくれました。
中倉山のブナの保護活動の話をすると奥様から「薪を3本、山小屋に運んだことがあったわ。持てるだけでということだったけど。」と登山者が協力し合い安心して山登りのできる環境をつくっている話を紹介してくれました。足尾に来る機会がつくれましたら、ブナ保護の活動への協力もお願いします。緑の募金に寄付をいただきました。ありがとうございました。

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“みちくさ”入口の階段横に黄色い可憐な花が咲き、松村宗さんから「カタバミだよ」と教えてもらいました。陽がさしているときは花を広げていましたが、中倉山に陽が隠れると花を閉じていました。陽の動きが分かる植物です。人間は陽が沈んでも、「自分」で明かりをつくり夜通し活動しています。小さな花から「自然と共に生きる」ことを学んだ気がしました。

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「松村農園」ではキクイモの花が満開です。柵にはトンボが止まっています。
みちくさ前の草地には鹿のフンが多く、フンをエサとするオオセンチコガネがいました。背中をつつくと危険を察知したのか土の中にもぐっていきました。

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松木川を通り抜ける風がとてもさわやかで、空を見上げると秋の雲が広がります。多くの皆さんに松木の秋を感じてほしいと思いました。

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柿の実は黄色く色づいてきました。昨年が豊作だったので今年の生りは少しですが、幹や根に栄養を蓄え来年は豊作になることを期待します。

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昼の長さと夜の長さがほぼ同じになる秋分ですが、中倉山に陽が隠れるのは早いです。3時を過ぎると北斜面は暗くなりました。中倉山山頂の尾根にかかる雲と太陽の光の創り出す映像はまるで“オーロラ”が光っているようです。(実物を見たことはありませんが)

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帰路の空にはもうすぐ満月のまあるい月が登っていました。雲が切れると「ウサギの餅つき」が見えるきれいな月夜となりました。

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松木の森では多くの生物が秋の恵みを堪能しています。桜の葉も紅く色づきはじめ、ウワミズザクラはわずかな実を残すばかりとなりました。秋に向かう松木渓谷の変化を探しに多くの来訪者をお待ちしています。


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本日の放射線量 0.114µsv/h 舎人は松村宗、筆者清水でした。

2018年9月17日 (月)

青空にうっとり、こころ安らぐ秋の青空を見に来ませんか

見たことのない心安らぐ秋の青空を見に来ませんか

 今日は敬老の日、何歳から敬老なのか知りたくもありませんが、今日の舎人二人はあと二年で古希を迎えます。秋の青空がとても気分を落ち着かせてくれる足尾・松木沢渓谷入口の「みちくち」。朝の気温は26度、晴れ時々曇りの天気でした。

P9172899 足尾グランドキャニオン方面の青空

P9172903 中倉山方面の青空

 少し暑いと感じましたが、松木川から吹く風が暑さをゆっくりと吹き飛ばしてくれました。朝のホットコーヒーを飲みながら啄木の唄を聴き、出会いを待ちました。松木渓谷の上流に向けて歩いている人は見かけないため、池の水回り等環境整備をしました。

P9172900 東方面の青空

 12時を過ぎた頃、望遠レンズを付けたカメラを担いだ田口さんが寄ってくれました。彼からは先日、中倉山に初めて登り、孤高のブナに遭ってきた話がありました。相当に感動したらしく、秋の紅葉、早春のツツジも見てみたいと言っていました。

Photo 日曜日なのに岩場に草を生やす作業に頭が下がる

 明日はJREU大宮のOB会の皆さんが育樹活動の応援に来てくれますので、その受け入れ準備をして、午後を過ごしました。

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P9172906 枯れかけたクスノキが元気です

 二日間も秋の青空から心の余裕と元気をいただき感謝しています。秋の足音が聴こえてくる足尾・松木渓谷入口の青空の下で「足尾フォレストコーヒー」を飲みながら、こころ癒されませんか。今日の放射能線量は、0.145μ㏜/h舎人は、仁平、高橋でした。

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