冬支度する静かな足尾・松木沢で森と暮らす心得を学ぶ
足尾に向かう途中の7時半過ぎても「いろは坂」に向かう渋滞はありませんでした。今日の舎人は最年長の鎌田さんと筆者。「みちくさ」には午前8時半に到着、天気は晴、気温は10.4度でした。足尾ダム駐車場は満杯、道路には車が溢れていました。なのに、みちくさ前の道を通る人影なし、どうやら車の皆さんは中倉山方面ですか? みちくさ周辺には動物の姿も見えなく、生きものの鳴き声すら聞こえませんでした。聞こえるは鎌田さんが操縦する刈払機エンジン音のみでした。非常に静かな松木渓谷でした。午前10時過ぎにジェット機の音が聴こえ、快晴の青空を見ると飛行機雲が一本。再び立冬過ぎの静寂な松木渓谷入口。 昼食後、50代の御夫婦が来舎です。トイレと外テーブル利用の申込でした。御主人は初の足尾、奥様は子供の時に家族で来て以来の訪問でした。「足尾は良かった」という奥様の言葉で松木沢行き決めたそうです。少しの時間、色々と話し合い、出発する時に森びと手拭い(藍色)お買い上げいただきました。2人は自転車で松木川の上流へ向かって行きました。 3人目の方は千葉県の田口さん。ここでは常連の方です。【みちくさ動物アルバム】に多くの写真を提供して頂いています。アルバム主人公は松木渓谷に出没する動物たちです。今日は狙っている猛禽類が過去最大で撮れたと喜んでいました。 来舎4人目の方は佐野市の荒井さん。大きなレンズ装着のカメラを手にしていました。野鳥や動物の撮影で山歩きしているそうです。当団体の植樹活動を説明すると荒井さんから興味深い話が飛び出しました。荒井さんの本業は野菜農家、人参の生育が悪く、あれこれ試すも効果なし。今年、初めてトラック2台分の広葉樹の葉を畑に投入すると人参は順調に育ったそうです。それ以外のホウレン草やキャベツも驚くほど育って、規格外の大きさになり、スーパーで特売すると、即、完売したそうです。私は、土の重要性を改めて知りました。 来舎5人目の方は林子さん。動物やカメラに詳しい当団体メンバーです。その時、千葉県の田口さんが「みちくさ」に寄ってくれましたので、3人で足尾松木沢の生きものが話題になり、生きもの達の識別法を知ることができました。私は空を見上げる楽しみが増えました。
まもなく冬です。「臼(うす)沢の森」の獣害防止や階段修繕が森作業の最重要課題。動物たちも命懸けです。植樹している我々も必死です。お互いの知恵を比べ合う生存競争がし烈になります。勝ち負けの問題ではなく、私たちはうまく共存するにはということを考えながらの作業になります。
みちくさ内では数々の写真を展示しています。中倉山【孤高のブナ】【田中正造】【動物たち】など。閲覧や見学は無料です。自由にご覧ください。本日の舎人は鎌田、弘永(筆者)でした。(本日の放射能線量は0.098μSvでした)
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