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2025年7月

2025年7月28日 (月)

「松木郷」の生き物たちも猛暑と雷雨にビックリ!

 7月26日(土)足尾松木郷は晴れ。前日午後の降雨で朝9時の気温は25℃。天気予報では今日も日本各地で35度を超える猛暑日になる予想です。

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 「遊働楽舎」(愛称“みちくさ”)をオープンすると10時頃ジャンダルムに向かうクライマー2名が立ち寄ってくれました。“みちくさ”のオープン日を確認して松木川源流に向かっていきました。

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 「みちくさの庭」のシモツケ草やアジサイがツル(ヤブカラシ)に覆われているので、武田さんに“みちくさ”の番をお願いし筆者は草刈りとツル剥がしを行いました。鎌で草を刈っているとアブが頭の周りを飛び回ってきます。色がスズメバチに似ているので最初はドキッとしましたが、刈った草を振り回してアブを追い払いながら草刈りをしました。

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 気温も徐々に上がり汗だくです。水分を取りながら草刈りを行いました。

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 セミも暑さに負けたのかドウダンツツジの枝(日陰)にとまりました。カメラを近づけても逃げません。

 

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 今日も11時30分頃から雷が鳴りだし、松木川源流の山に入道雲が上がってきました。落雷防止のため区切りをつけて昼食にしました。

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 12時30分頃、屋根に当たる雨音が大きくなり40分頃から雷も鳴り出しました。午後は雷雨が続くかと思いましたが20分ほどで止み、晴れ間が出てきました。

 

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 「みちくさの庭」のヤマユリの蕾が白くなり始めたので「もしかしたら」と思い、「民集の杜東」のヤマユリの開花状況確認に向かいました。杜に入ると、まず通路のキノコが出迎えてくれました。腰を屈めて観察すると苔から“グミ”のような、かわいいキノコが顔を出していました。食べたくなりますが、食べられません。

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 2011年の杜に入りヤマユリに近づくと、1輪花開いていました。近づくと甘い香りが漂います。花の中を良く見るとハサミムシがとまっていました。雨宿りでもしていたのでしょうか。

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 ヤマユリを見ていると、ここでもセミが地上に降りてきました。バタバタと羽音がするので見ると、透明の羽に緑色の顔、鳴き声は「カナカナカナ」、1年ぶりに見るヒグラシでした。

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 ほかのヤマユリは蕾が白くなり始めたので開花はもうすぐでしょう。

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 15時前に登山者1名が立ち寄ってくれました。疲れた様子で「冷たい水いただけますか」と言う事で、お水を差し上げました。先週は3人で寄ってくれたそうですが、今日は時間が出来たので一人で来たとのことです。「丹平沢まで行って、カミナリが鳴り出したので慌てて降りてきました。6時間かかりました。」ということでした。雨の影響で下山ルートが滑りご苦労された様子でした。撮影された滝や、遠くに見える中倉山の“孤高のブナ”の写真を見せてくれました。多くの皆さんに見守られていることに感謝します。

 訪問者ノートに「丹平沢へ お水ありがとうございました T.T」と書いてくれました。

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 涼しくなって里に下りる時を待つトンボたちが空を舞っています。夏休みに「松木郷の昆虫観察」はいかがですか。来舎をお待ちしています。

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今日の舎人は、武田さん、筆者清水でした。

(報告 清水 卓)

 

2025年7月23日 (水)

「暑いですね」が、森の中では「気持ち良い」に

 7月21日(祝)、 天候は晴れで気温9時時点ですでに32°Cもありました。「暑いですね」がこの足尾の地でも、日々の挨拶になるほどの天気が続いていますが、時々吹き抜ける風が暑さを和らげてくれます。

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Photo_2 今日も「みちくさ」をオープンさせて、舎人3名と作業担当者1名で作業の打ち合わせ。この所ときどき雨が降ったので、草の伸びも早く、草刈りを中心に作業を行うことになりました。午前中は広場の草刈りをメインに作業を行いました。

 お昼前に親子の2人が「みちくさ」の前を通ったので、声をかけて見ると宇都宮市から訪れたとのこと。2人が大きな網を持っていたので、何かの捕獲ですかと聞くと「ツマジロウラジャノメ」という蝶が、この足尾のような岩場の地形の場所に生息しており、これから探索しに行ってきますと道を登っていきました。しばらくして帰ってきたので、見つかりましたかと聞いてみたら、今回は見つかりませんでしたとのことでした。中々捕獲が難しい蝶がこの足尾の地で見つかればと願うだけです。帰り際に写真を撮影させていただき、2人は帰路につきました。

Photo_3 次にみちくさを訪れた方は、前日から松木郷に入ってずっと奥の方まで行って、沢登りや沢遊びをして夏の暑さを癒し、夜はタープを張って泊ったという栃木県内各地から集まった男女3人のグループでした。話しを聞くと、松木川の上流には沢山の沢があり、一つひとつの沢の名前をよく知っており、ここには何回も訪れて今回は三沢・小足沢へ入りましたと教えてもらい、沢を楽しまれているんだなと感じました。この中のお1人がこの足尾の地を庭のように知り尽くしているというお話しから、中倉山への新たなる登山ルートを教えて頂きました。足に自信がある方はぜひ「みちくさ」から見て中倉山の左の尾根を、直登で登っていくルートになります。登る際は充分注意して体力と相談しながら、登山をお楽しみ下さい。お話は尽きませんでしたが、帰路につかれるととのことで、最後に後姿を撮影させていただきました。2組の方々から頂いた「冷水をいただきありがとうございました、そして美味しかったです」のお礼のお言葉をいただき、舎人としてとても嬉しかったです。また松木郷にお越しください。

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Photo_5 午後は“森をとにかく知ろう”を合言葉に、先月「モミジ」の植樹をした「民集の森東」に入りました。、緑色が鮮やかな葉を保ち元気に根付いている様子が窺えて、きっと秋には素敵な紅葉が見られるのではないかと思いますので、ぜひ見に来てみてください。

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Photo_8 その民集の森での私の推しは、フカフカのまるで絨毯の上を歩いているような感覚の苔です。とても可愛いらしく優しく思えたので、この苔を体感しにぜひお越しください。私たちがご案内致します。

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Photo_11 その後。森を散策しながら「みちくさに」戻ると、にわかに天気が急変し雷と雨が強くなりました。夏といえば「雷」の足尾の地。天気が良くなるのを待ちながら、片づけをして戸締りをして本日も終了となりました。

本日の舎人は田城・山田(筆者)・小柴  作業者は済賀でした  

2025年7月19日 (土)

3連休は「みちくさ」へ

7月19日(土)、三連休の初日は好天に恵まれました。「みちくさ」も陽ざしはあるものの、爽やかな風が吹き抜け、まるで避暑地にいるような心地よい一日となりました。

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この日は、足尾在住の森びと・橋倉さんが顔を出してくださり、先日見かけたというオオムラサキが寄ってきそうな木を探しに森を散策へ。残念ながら「樹液が出ている木はなかったなぁ」と、少し残念そうな様子でした。

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一方、相方の小柴さんは、隙あらば作業に没頭。しかも、何をやらせても丁寧で早い。まるで職人顔負けの手際の良さで、とても頼もしい存在です。

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その頃、下の川から釣り人が上がってきて、「今日は比較的よく釣れましたよ」とのこと。これから上流へ向かうと、自転車で。さっそうと去っていきました。

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お昼前には、女性2名・男性3名のグループが同じタイミングで立ち寄ってくださいました。男性3名はこれから松木川の奥でテント泊をし、その後は皇海山(すかいさん)を目指すとのこと。ひと息ついた後、元気に山へと向かわれました。

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女性2名は、群馬からいらしたKさんとYさん。ハイキングに出かけるような軽やかな足取りで入ってこられましたが、なんと7時からジャンダルムの崖に取り付き、中倉山まで登った後、再び下って戻ってこられたとのこと。驚きの健脚ぶりです。お一方は以前にも立ち寄ってくださったことがあるそうで、「もう少し“みちくさ界隈”が賑わっても良いのでは?」という感想を頂きました。訪れてくださる皆さんから、こうしたアイデアを頂けるのは本当にありがたいことです。ぜひまたお越しください!

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午後には、山や沢、岩登りをされているというKさんとHさんがいらっしゃいました。1980年代にも足尾を訪れたことがあるというKさんは、当時と比べて緑が格段に増えたことにとても驚かれていました。「ジャンダルムに憧れている」と語るHさんとともに、ジャンダルムの登坂ルートを拓いた群馬の大木さんからお預かりしたアルバム資料を楽しそうに眺めていらっしゃいました。次回はぜひ、ジャンダルムにチャレンジしてみてくださいね!

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この日の足尾は、久しぶりの晴天に恵まれました。三連休は明日・明後日も「みちくさ」は開いておりますので、皆さまのお越しを心よりお待ちしております!(舎人 小柴・小黒)

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2025年7月15日 (火)

現場で日々勉強し、やりがいを感じる

 今日(13日)は2日続いての舎人になりました。朝方は、昨日と同じ濃霧注意報が発令されていましたが、天気の回復が昨日より早く、日差しもさし暑い1日となりました。作業集中日と重なり、大勢の先輩がいらしたので、森の手入れ方法等を詳しく教えていただくことになりました。001

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004 村の入り口にあるお墓に花を手向け、民集の杜(西)に入り、幹ガードの付け替えや下草の刈り取り等に汗を流しました。午前中の終了を予定していましたが、終わらすことができず、庭の手入れ組と合流し、やっと終らすことができました。人数が多いとあっという間に終わるので、ある程度の人数を揃えての作業が効率もよく楽しく作業できました。006

 杜の中には案内は無いものの、それぞれいわれのある樹木もたくさんあり、一朝一夕には覚えられないと思いました。

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 本日の舎人は、田城郁と坂口真理(筆者)でした。

2025年7月13日 (日)

頑張ろう!「オオムラサキ」の舞う姿を夢見て!!

 7月12日(土)、松木郷の午前9時の気温は21℃、霧雨が降ったり止んだりと生憎の空模様です。松木に向かう道すがら松木川が6段に流れ落ちる滝をカメラに収めると、松木郷方向の山々には靄がかかっていました。昨日のゲリラ雷雨で増水を予想していた流れも穏やかでした。1

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 さて、舎人担当の坂口さんと筆者、作業をしてくれる高橋さんと済賀さんで、朝のミーティングをしました。話題の中心は、7月10日のブログで大野さんから紹介されている「オオムラサキ」についてです。高橋さんをはじめとしたシニアの先輩方は、「いつかこの松木郷でオオムラサキの舞う姿を実現したい」という強い思いを持っています。そのために、山梨県北杜市のオオムラサキセンターの跡部さんから「エノキ」の提供を受け、長年にわたり植樹にも参加していただくなどご協力を得ながら並々ならぬ思いを持って取り組んできました。それは、「この地が煙害にあう前の緑豊かな松木村には、「トキ」が飛び、「オオムラサキ」が舞っていたという話を祖父から聞いた」との市民の方からお聞きした事がきっかけという事です。その「オオムラサキ」が、作業小屋に迷い込んできたのです。早速、跡部さんに連絡すると「足尾・松木郷で自分たちが生きていけるか、下見に来たのではないだろうか」との言葉をもらいました。4 「オオムラサキ」は、幼虫の時は「エノキ」の葉を食べ、成虫になるとクヌギやコナラの樹液を吸って生きていきます。その条件が、この松木郷の杜に揃っているのか時間をもらい観察することにしました。私たちが「民衆の杜・西」と名付けた杜に入ると、跡部さん提供の「エノキ」が元気に生長しています。

5 そして、木くずが目立ち、そこから樹液を称える「ミズナラ」の木を見つけました。

6 良く見ると、蜂が木の割れ目に入り込み、樹液を啜っているのが分かります。

7 なんと、「オオムラサキ」の生きていくことができる条件が既に揃っているではありませんか。終わりのミーティングでこの写真を皆で確認すると、「昆虫は正直だから、条件が揃っていれば近い将来ここでオオムラサキの舞う姿が見られるかもしれないぞ」という高橋さんの期待と希望に満ちたその言葉に、私たちもその優雅な姿を思い浮かべながら、明日の作業を確認して松木郷を後にしました。今日、「みちくさ」を訪れた方はおりませんでした。

舎人担当は、坂口さんと田城、高橋さんと済賀さんに作業をしていただきました。(報告者 田城 郁)

2025年7月 1日 (火)

松木郷は夏を迎える準備万端

 6月28日、朝9時の天気は晴れ、気温は28℃。松木郷は吹き抜ける風が爽やかで、とても気持ちの良い朝でした。

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 「みちくさ」をオープンさせて作業小屋にて、本日の作業者5名とともに打ち合わせをしました。

2 午前中は6月22日の森の案内に参加した小学校5年生と約束をした「モミジ」の植樹を「民集の森・東」で、ここに植樹して欲しいと願っているように空いた場所がありました。橋倉スタッフ指導の下、植樹の仕方を丁寧に伝授していただき、額にたっぷりの汗をかきながら植樹を行いました。

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(足元しっかりと気を使いながら)

4 (本当にここだけぽっかりと陽の光が(^_^)v)

5 (やっぱり石だらけ つるはしを持ってくればよかった、と反省)6

7 (腐葉土を入れ、掘った土を戻ししっかりとまぜるまぜる)

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(いよいよモミジの苗木を準備をして…)

9 (植樹完了!! いのちを吹き込みました)

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(根元に落ち葉をかぶせて、乾燥を防ぎます)

11_2 (獣害対策用として作成し設置した囲いを倒れないように太い鉄筋を打ち込む)12 (しっかりと水やりをします)

13 (植樹完了✌元気に育って欲しいです。秋には紅葉する姿をを見にこーよー(笑))

 気温が33℃を超える中、午後はりんねの森の草刈りをしました。かがむと草の中に隠れてしまう背丈の草を、丁寧に時間をかけて草を刈りました。

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 午後の「みちくさ」には、ハイキングで足尾の地を訪れた3名のご家族が立ち寄ってくれました。5年ほど前に、インターネットで現在の森の緑が戻ってきた足尾を知り、年に数回訪れるようになったとのこと。今日も「東京から日帰りで、足尾に訪れました」と少しの時間でしたが、私たちと動物の写真を眺めながら楽しい会話と、冷えた水を口に含みながら「疲れが取れました」と、ノートに書き留めてくれました。また足尾に来ますと、一緒に写真を撮って帰路につきました。ありがとうございました。

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16 (「みちくさ」での素敵な出逢いに感謝です。)

 最後に片付けをして、みちくさを閉め、本日は終了となりました。本日の森作業者は、大野・済賀・坂口・田口・清水。舎人は橋倉・山田(筆者)でした。 

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