鹿の鳴き声が響き渡る松木沢
暦の上では昨日は立秋です。
昨日の松木沢は30℃止まり。風も吹いて過ごしやすい一方、空には雲がかかり、遠くが霞んで見える1日でした。
午後、大ザックを背負った男性が立ち寄り、「5~6年前にも来たことがありますが、緑が多くなりましたね」とお話いただきました。1枚撮影するのに10分はかかるというカメラとフィルムを愛用しているそうです。カメラ・三脚・レンズなどが入ったザックは25Kg!「本日のたった1枚」のために埼玉から電車で来られたそうです。脳梗塞を患って足が少し不自由とのことでしたが、大ザックをひょいと背負い、スタスタと歩いて行かる姿は頼もしく、お見送りしました。学生時代の登山のお話もありがとうございました。
筆者は松村スタッフに一時みちくさをお願いし、「民集の杜」の様子を見に行きました。草に埋もれて苗木が見えないエリアになっていることが分かりました。
松村スタッフが、みちくさの丸太看板が虫食いに遭っていることに気づきました。おがくず状のものが多く地面にこぼれています。ぐるりと観察したところ、アリの巣になっていたり、穴からこんな虫の抜け殻が出ていたり。虫の工夫や生命力に感心させられました。
虫の工夫と言えば、こんな場所にハチが巣を作り始めていました。風雨に耐える場所をよく探したものです。
みちくさの窓のクモの工夫。自分の巣の端に、糸でくるんで食料を保管しているようです。
2時半を過ぎると、曇り始め、夕方の様相になりました。すると、鹿の鳴き声が響き渡り始めました。谷のこちらとあちらで鳴き交わして、まるで会話をしているようです。ずいぶん長い時間鳴いていました。小鹿が親鹿を呼んでいるようにも聴こえました。
言葉を持たなくても交信する動物。誰に教えられなくても工夫して繁殖する虫。私たち人間は言葉を使い、教育も受けられますが、自然の摂理からまだまだ学ぶことがあると思いました。
少しだけ早く閉舎し、松村スタッフと苗木に撒水をしました。ポットの土を触ると、かなりの熱さです。水やりの大切さを痛感です。
1日中、 トンボが多く空を舞う松木沢でした。
(舎人:松村・唐澤、今日の放射線量は 0.19μSvでした)
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