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2018年10月 8日 (月)

台風一過、カワニナは猛威に負けず生きていました。

台風25号が温帯低気圧となり北上した7日の足尾は青空が広がり、朝9時の気温は25℃です。日中は28℃まで上がり夏の気温が戻ってきたようです。

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大型台風24号は“みちくさ”周辺にも爪痕を残し、“みちくさ”入口が泥で覆われていました。

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細い取水ホースには砂が詰まり水が出ない状態でした。前日舎人の松村さん、岡安さんも苦労した報告があり、本日舎人当番の小川さんと二人で水源の手直しを行い、細いホースの詰まり箇所の確定とホース内の砂抜きを行いました。ホースを落差の大きい砂防ダム側に下ろすと少しずつ砂が落ち、最後にきれいな水が噴き出しました。自然の猛威と人間の根比べ(こんくらべ)・知恵くらべですね。感動です。ホースを戻し各接続部の確認をすると水が勢いよく流れ安心しました。

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“みちくさの庭”内の池を確認すると土が流れ込んでいました。カワニナが生きているのか心配になりましたが、水が澄んだ後に確認すると土の上に“地図”が出来ていました。目を凝らして良く見ると線が伸びていくではないですか!カワニナが土の上を這ってつくられた“地図”でした。太い線は大きなカワニナ、細い線は足尾で生まれたカワニナです。二度目の感動です。田んぼや周辺の水路に生息する生物ですから少し土砂を被っても地上に出てくるのは当然なのですが、台風被害にも負けずに生き抜く力強さに“ホタルの里”も夢ではないなと感じました。

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中倉山山頂の“孤高のブナ”保護のための土を入れるドラム缶の蓋を、鉄板を加工し2個作ったので合わせてみました。見事にぴったりです。樹脂製のドラム缶用蓋をかぶせれば雨水の浸入も防げます。

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三連休の中日、松木渓谷の自然や生物の観察、写真撮影に訪れた皆さんが“みちくさ”を訪問してくれました。
みちくさ前で一休みしていた家族3人組に声をかけ、みちくさ内でコーヒータイムです。
以前から足尾の自然観察、自然の風景を写真に収めに松木渓谷を訪れているとのこと。
訪問者ノートには『出会いを求めて何度も沢に来ているものです(生物ですよ)。初めてみちくさに寄らせてもらいました。コーヒーごちそうさまでした。イヌワシやクマ、シカさんなどと会える貴重なエリアで活動されているみなさん、頑張ってください!ありがとうございました。(前橋市・Mさん)』と記してくれました。

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二組目は、千葉から来たご夫妻です。松木渓谷散策の帰りに立ち寄りお昼を一緒にいただきました。足尾の緑化の取り組みの話に関心を持って聞いてくれました。活況な日光市ですが、静かな松木でゆっくりと自然を楽しめることも足尾の魅力です。ノートには『奥まで初めて来ました。緑の復起、大変な作業ですがよろしくお願いします』と記してくれました。緑の回復にむけてカンパをいただきました。ありがとうございました。

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その後、何度か立ち寄ってくれている越谷から来た男性が一休みし、動物写真を撮りに松木渓谷に向かっていきました。

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昼過ぎに、大きなカメラを担いだ千葉の田口さんが顔を出してくれました。「写真を持ってきました。」とA4判の写真3枚いただきました。5月に撮ったキツネの親子、ニホンカモシカ、キビタキの写真です。いつもありがとうございます。

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イヌワシの写真が撮りたいと渓谷方面に向かい、帰りに寄ってくれましたが、「今日は暑くてイヌワシも飛んでいなかった」と報告してくれました。臼沢の上空をトンビやノスリが羽を伸ばし上昇気流にのって悠々と飛びはじめ、すかさずレンズを向けシャッターを切っていました。筆者のカメラでは小さくしか撮れませんが、優雅に飛ぶ姿を目に焼き付け記憶に残すことも自然観察の楽しみです。

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トンボが里に降り天敵がいなくなったせいかアブラムシの成虫が風になびくように飛び回っています。中倉山山頂付近は紅葉がはじまり、樹々が少しづつ色づき始めました。臼沢の森も所々に紅く色ずく樹が見えます。秋の夜長を楽しむ虫たちの合唱が始まります。静かな松木の秋を楽しみに来ませんか。多くの方の来舎をお待ちしています。

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本日の放射線量 0.132µsv/h 舎人は小川、筆者清水でした。

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