祖父が暮らした松木村跡地に初めて立った方を案内できた喜び
今日は森の手入れをしてきた古希世代の身体が震えるほどの感動をいただくことができました。小学校から高校まで一緒に学んできた4名の女性が「みちくさ」を訪れてくれました。
その一人は、祖父が松木村に住んでいたという方で初めて松木村跡に立ちました。松木村跡を歩いていると墓石があり、それを見つけると手を合わせていました。また、昭和30年頃に足尾で働いていた方は精錬滓(カラミ)の上に木が生えていることに驚いていました。30年前は黒いカラミだけだったからと言っていました。皆さんは暫らくの間、木々の若葉や鳥の囀りを見聞きしていました。 皆さんは、以前、森林管理署、足尾緑化組合、古河機械金属㈱の社員でしたので、その当時の貴重な話を聞かせてくれました。私たちは、その話を聞き洩らさないようにと、耳を傾けていました。 その後4人は、2年後にオープン予定の「果樹園を見たい!」というので、私たちは現地を案内しました。ある方は、ラズベリーやブルーベリーを摘み取って食べながら「初めての体験なのに、まさか松木で出来るなんて!」と子供の様に喜んでいました。短い時間でしたが、皆さんと別れるとき私は、旧松木村の墓石を集めた場所に立つ4人が先祖の霊に向かって何かを報告しているような様子を見て、心打たれました。 午後は2つに分かれて森作業。福原さんと弘永さんは「臼沢の森」内のJRFU植樹地の草刈り。昨日の午後、草の伸び具合を見て早めに刈り取ることを判断した二人が「臼沢の森」の中腹まで登り、2時間で苗木の周囲の草を刈ってくれました。 「みちくさ」に残った5人は「みちくさ庭園」内の草刈りをしました。アジサイの獣害用ネット修正と枯れ枝カット、庭一面に生えているイネ科の植物やクズ等のツルの仲間を刈りました。水分を摂り、こまめな休みをとって予定していた草刈りを終えることができました。庭の手入れは静かな雰囲気でしたが、祖父が住んでいた松木村跡に初めて足を踏み入れたYさんの言葉がそうさせたのではないかと思っていました。冷たい飲み物を差し入れしていただきありがとうございました。
本日の舎人は、弘永さん、高橋さんでした。(報告 橋倉喜一)
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