足尾・松木渓谷入口の出会いの場・「みちくさ」はオープン10年を迎えました
10年前の今日は出会いの場・「遊働楽舎」(愛称名:みちくさ)をオープンした日。東日本大震災・フクシマ原発事故から2カ月後のオープンであった。当時は、異常気象が暮らしを脅かし、また、社会には仮想現実が浸透し、惑わされながらの暮らしに流されつつある社会現象に向き合うことが大切だと思い、私たちは「みちくさ」のオープンを準備してきた。
その時、津波と原発の恐ろしさを体験し、4月からは岩手県、宮城県、福島県の被災地で救援ボランティアをも体験させていただき、オープンを迎えた「みちくさ」。
「みちくさ」を運営・管理する「舎人」を募集し、出会いの場を当番制で運営してきた。出会いは、年間400名程の方々であった。ハイカー、釣り人、自然探索、歴史や環境学習の皆さんと会うことができ、そこから色々な活動が生みだされた。
今では年間に何百人が登山する中倉山は「みちくさ」で会ったUさんの紹介であった。そのブナの保護活動も「みちくさ」で出会った荒川さん、宇都宮ハイキングクラブの皆さんと続けている。
フクシマ原発事故からは、その恐ろしさを忘れまいと「みちくさ」オープン時から放射能線量を測ってきた。2011年の線量は0.31μSv/h(測定器:環境放射線モニタPA-1000)であった。現在は.13μSv/hになっている。
その後は、松木渓谷入口を訪れる方々との出会いをもっと楽しもうと、「足尾フォレストコーヒー」にチャレンジ。今では、森びとインストラクター・大津さんが焙煎したコーヒーを味わっている。また、「みちくさ」前の狭い畑では、ジャガイモ、菊芋、蕎麦、ミツバ等を育て、森作業仲間とご馳走になっている。
これからは、足尾・松木渓谷入口の自然の素晴らしさを五感で受け止め、15年間で育てた森の恵みに感謝し、森に寄り添う私たちの心を耕していきたいと願っている。10年間、「遊働楽舎」を運営してくれた舎人の皆さん、スタッフの皆さん、そして訪問者の皆さんに心から感謝申し上げます。
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