梅雨から夏・秋へと忙しかった松木沢渓谷
8月26日9時00分、「みちくさ」の軒先にある寒暖計は22℃を示していました。
松村スタッフが「みちくさ」内の水回りの点検を行ったところ、水が出てきませ
ん。手際良い作業で取水口の掃除を行うと、蛇口から水が勢い良く出てきました
。まずは一安心です。本日の足尾は朝から小雨模様のお天気でしたが、10時
を過ぎると一転して快晴になり、足尾ジャンダルムもご覧のように見えるように
なりました。
そんな松木沢は蝉の鳴き声も虫の鳴き声も聞こえません。
10:30頃、男性3人組が通りかかりました。行き先を尋ねると「一番奥の堰
堤の先に一泊します!」と応えてくれました。「明日寄らせてもらうよ」との返事
をすると元気に林道を登っていきました。良い山業が出来ますように。
その後、名古屋から来た男性に寄って頂きました。松木沢と足尾の町を散策して
帰るということです。冷えた足尾の水を飲んで「松木の姿が見れて参考になった、
お水がとてもおいしかった」と笑顔で応えてくれました。
早朝から雨模様だと登山者の出足も鈍い様です。この時、松村スタッフから趣味
で竹細工の籠を編んでいる時の教訓を聞くことが出来ました。それは、竹を編む作
業よりも、むしろ編む材料としての「竹ひご」を作る時の作業が大切で、出来上が
りの良さを左右するというものでした。例えば、のこぎりを力任せさに引くと、竹
皮の切り口がささくれてしまうということでした。材料の特性を考えないで切ると
使いづらいものとなってしまうことを、自分の体験を元に、準備作業の大切さを話
してくれました。段取り八分とは全のことに通用するものだと、改めて肝に銘じま
した。その後、「オオウラジロノキ」の実生を取り出すことにしました。これは8
月22日、森びとプロジェクトとして只見町布沢集落に「心の森探訪」に行った際
に採取した実生です。時期的には少し早かったようですが、写真のように早くも「
虫の幼虫らしきもの」が入り込んでいました。昆虫も生きるのに必死です。
松村スタッフは「これで何本芽が出るかな」と楽しみに取り出した実生を大切そう
に保管しました。
そんな事をしていると閉舎の時間が迫ってきました。今日一日の天気の移り変わ
りを振り返ると、早朝の雨模様から30℃の晴天になり、みちくさ前の「クスノキ」
から松木渓谷に浮かぶ雲を見ると、秋空を感じ取れるものでした。梅雨・夏・秋を
一日で感じた忙しい一日でした。
昨日からの続く降雨でポット苗への撒水は省きました。本日の舎人は、松村(宗)
・福田でした。(本日の線量はA地点 0.122μ㏜/hでした)
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